ワークフローシステムを導入することで得られるメリットのひとつである「事務処理の軽減による効率化」について説明します。紙ベースの書類では「作成に手間がかかる」「承認者が捕まらないと決裁まで時間がかかる」「入力ミスや記入漏れなどで差戻しが多くなる」などの問題があります。ワークフローシステムを導入することによって、どのようなメリットがあるのか、具体的な事例とともに紹介します。
ワークフローシステムを導入すると、紙帳票の持ち回りや郵送の手間を省くことができるため、申請業務の手間を軽減することが可能です。
また、シンプルな操作で過去のデータも参考にしながら申請書を作成することができるため、事務処理の時間も大幅に短縮することができます。承認者が長期出張中だと、紙帳票の場合には決裁まで時間がかかることがありますが、外部からモバイル端末を使って承認したり、代理承認を依頼したりすることができるため、業務が停滞することもありません。
申請書がどこで止まっているのかもWeb上で確認することも可能です。さらに、拠点が離れた支社とのやりとりでも時間単位で決裁処理をすることができます。
ワークフローシステムでは、あらかじめ承認経路を設定することができるため複雑な分岐がある組織規模の大きな企業でも手作業による事務不要で申請処理を行うことができます。金額や業務内容によって自動分岐することも可能であり、ヒューマンエラーを防ぐことも可能。
過去の申請書類を素早く検索して、コピーをしながら新規申請文書を作成することもできるため、事務処理を大幅に軽減することができます。また、入力アシスト機能が充実していることから、記載漏れや入力ミスを大幅に減らして差戻しを防ぐことができます。申請者、承認者、管理者ともに業務負担を軽減することができるでしょう。
稟議、決裁を必要とする案件は多いときで1日20件程度発生し、文書の誤字脱字をチェックしたり、添付ファイルを軽量化したりする付加作業で、1件あたり20~30分かかっていました。他にも行うべき業務は多々あり、ワークフローに時間を割かれることに問題を感じていました。
また、既存システムは当事者が承認ルートをそのたび設定する必要があり、稟議文書をワークフローに載せるまでに時間がかかるうえに、設定漏れや設定間違いがよく発生していました。
起案者は、承認ルートを一つ一つ画面上で選択しなくても、ワークフロー上にあらかじめ設定したパターンを選べばいいだけになりました。ワンアクションで済むうえに設定ミスも激減。
また、どういう種類のワークフローかもシステム上で自動補完してくれるので、起案者は過去の実績を自分で調べる必要がありません。必要なファイルを容量無制限で添付できるようになり、容量を削減する付加作業がなくなったため、総務部でのワークフローチェックにかかる時間が1件あたり5分程度になり、大きく負荷が軽減しています。
参考元:Systemaflow(https://www.mizuho-ir.co.jp/case/user/hondacars.html)
買い替えに伴う自動車税の返金や中古車の仕入れ等、当社からお客さまへの振込みは、年間1万5,000件~2万件程度あります。従来は、各拠点で紙の支払依頼書を店長が承認し本社へ送付。その情報を本社が手入力でシステムに打ち込み、振込依頼データの形で金融機関に送信するというフローでした。
ワンオペレーションの取り組みを進めるなかで、まずはこの非効率な二重作業を改善をしようと思い立ちました。
従来、本社がデータ入力に掛けていた時間は、1件あたり1分。年間で2万件ありますので、本社では約2万分(約333時間)もの時間を短縮できたことになります。
また、かつて拠点では手作業で入力していたために履歴が残らず、お客さまから支払い期日に関する問い合わせを受けると、1件ずつ依頼票を手作業で探して本社への問い合わせをするなど、大変な労力をかけていました。
システムの導入後は、各拠点のPC上で振込みに至るまでのステータスが見られることから、本社に確認の連絡を入れる必要もなくなりました。
※サイト内に掲載しているワークフローシステムの内、Excelと互換性があり、当サイトで定めた8つの項目をクリアしている数が多いものを選出。